ソウルの中で出会う世界　–　グローバルファッション＆フード

梨泰院は、世界中のどこの国の人が来てもすぐに適応できる多民族、多文化コンセプトの、複合的で多彩なエリア。外国人の間で「ソウルは知らなくても梨泰院は知っている」という言葉があるほどです。ソウル市が最初に観光特区に指定し、海外観光客のための観光ショッピングや様々な文化体験、エンターテイメントを自由に楽しめるように造成された街なのです。ソウル内に、このように異国的ながらもグローバルな観光地が形成されたのには、韓国の歴史的な背景があります。
梨泰院は、漢江の北側に接している龍山区の真ん中に位置しています。ソウル駅と明洞が隣接しており、またソウル中央にそびえ立つ「南山」が目と鼻の先にあります。梨泰院は、1950年代に朝鮮戦争が終わってから、米軍が龍山基地に駐屯するようになって、自然に米軍向けの居住、商業地域として形成されました。その後、ソウルでオリンピックやアジア大会をはじめとする国際的イベントが度々開かれるようになると、政府によって新たに観光インフラが整備され、商店街が活性化されたことで、北米地域はもちろん、近くの日本をはじめ東南アジア、アフリカ、中東など、世界中の観光客が訪れるショッピング観光スポットになりました。
梨泰院のメインストリートと言えば、たいてい梨泰院1洞から東側の漢南2洞まで続く約1.4kmの通りを指し、ショップやレストラン、屋台などが軒をつらねています。梨泰院のファッションショップでは、「梨泰院スタイル」と言われるほど個性にあふれ多彩なノーブランド商品や、各国の好みに合わせたファッション品目を販売しており、良質の毛皮、レザー、バッグや靴、さらにアンティーク家具などが人気品目です。特に、他の所では手に入らないBIG&TALLサイズが揃っており、2、30年のキャリアを持つ裁断師が、オーダーメイドの服を製作してくれる所もあります。
梨泰院のもう一つの魅力は、まさに世界中の料理が勢ぞろいしていること。ハミルトンホテルの後ろにあるレストラン街は、まるで世界中の料理の展示場のようです。韓国料理はもちろんニューヨーク、ロンドン、インド、タイ、中国、パキスタン、ギリシャ、イタリア、フランス、メキシコ、オーストラリアなど、全世界の料理が味わえます。梨泰院は、各国の独特なカラーが生かされながらもフュージョンスタイルをミックスした独特なインテリアと、様々な人種が混ざり合って醸し出される雰囲気が魅力的なエリアで、「ソウルの中で出会う世界」という表現がぴったりです。