2000年12月、オーストラリアのケアンズで開催された第24回世界遺産委員会会議で「慶州歴史遺跡地区」および「高敞(コチャン)・和順(ファスン)・江華(カンファ) 支石墓遺跡」がユネスコ世界文化遺産に登録されました。
これで韓国は1995年の仏国寺・石窟庵、宗廟、海印寺蔵経板殿、1997年の昌徳宮、水原にある華城と合わせて7つの世界文化遺産を持つこととなりました。
世界文化遺産に登録されたこの高敞・和順・江華の支石墓遺跡は、紀元前2000~3000年前のもので、先史時代における葬祭儀式などの技術や社会的発展の様子が手に取るように分かると高く評価されています。
仁川市・江華郡支石墓遺跡
先史時代から近代に至るまでの文化遺跡が数多く保存され、「生きた歴史教科書」とも呼ばれる場所・江華島。 この江華島全域には約120余りの支石墓が分布しており、以前江華島地域が初期国家形成当時、重要な地域であったことが分かります。 特に富近里の支石墓は韓国最大の北方式支石墓で、辺りはまるで原始時代であるかのような雰囲気が漂っています。
全羅北道・高敞郡支石墓遺跡
全羅北道の西海岸側にある高敞と富安地方にも支石墓が数多く分布しています。特に富安面サンガッ里と高敞邑梅山里一帯には約500の支石墓があり、訪れる人を圧倒しています。形は主に南方式ですが、北方式も多く見られます。
全羅南道・和順郡支石墓遺跡
和順郡一帯の60万坪の地域に1000余りの支石墓が密集している支石墓郡は、基盤状の基盤石、土台石が見えない無支石型など、様々な形態の支石墓を見ることができます。
その他にも全羅南道・順天市にある住岩湖支石墓公園は、住岩ダム建設の関係で水没地域にあった先史時代の遺跡を一ヶ所に移し復元している場所。水没地域発掘調査を実施したところ、旧石器遺跡4ヶ所、集団集落地4ヶ所、支石墓24ヵ所およそ400基が発掘されました。
その中でも代表的な支石墓群を順天市に移転し公園を造成。支石墓約140基と先史時代穴蔵6棟、旧石器時代の家1棟、南北方式模型支石墓5基などが展示された野外展示場と支石墓から出土された遺物を展示している遺物展示館、そして全羅地方の時代別墓祭変遷と映像室を兼ねた墓祭展示館で構成されています。
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